NEWS&BLOG
NEWS&BLOG

ニュース&ブログ

ブログ
2024.10.10

ハイグロマスターにおける各シリーズの特徴

こんにちは。墨田トータルサービス株式会社の代表、田邊です。

弊社取り扱い製品である圧縮空気脱湿脱油装置(エアドライヤー)、ハイグロマスターシリーズは、様々なラインナップが存在します。その特徴は、性能、用途、使用環境によって様々です。

今回は、ハイグロマスターのラインナップについて、各シリーズの特徴をご紹介しようと思います。

検討・お問い合わせの際の参考になりましたら幸いです。

圧縮空気脱湿脱油装置(エアドライヤー)の導入や更新をご検討中の方は、以下のボタンからお問い合わせください。

ハイグロマスターシリーズの概要

ハイグロマスターは、高効率・省エネルギーで圧縮空気の脱湿脱油を行うことを目的に作られた、圧縮空気脱湿脱油装置(エアドライヤー)のブランドです。

エアドライヤーとしての性能・効率性を追及するだけでなく、様々な用途・設置環境に対応するため、ブランド内で各シーンに対応できるシリーズを構成しています。

また、シリーズをベースに一台一台オーダーメイドし、お客様の環境に最も適した設計を行います。

お客様の環境に合わせ、性能・稼働効率・費用対効果を引き出す。それがハイグロマスターシリーズのエアドライヤーです。

冷却式ハイグロマスターの特徴と利点

冷却式ハイグロマスターは、冷凍機(チラー)やクーリングタワーによって冷却された水を使用して、圧縮空気中の水分を凝縮、冷却除湿するシリーズです。

型式は、冷却源の種類や露点性能によって分かれています。

1.ハイグロマスターの基本型式:AE型・A型

ハイグロマスターの基本ユニットとなるのが、この「AE型・A型」。

客先より支給される冷却源(冷水、空調水、井水)で圧縮空気を冷却除湿し、発生したドレンを分離排出する、ベーシックなタイプのハイグロマスターです。

AE型とA型は、空気対空気熱交換器(エコノマイザー)の有無によって区別されます。

AE型は、空気対空気熱交換器(エコノマイザー)あり。特徴として、冷却負荷の低減・加熱送気による二次結露の防止による稼働コストの軽減が挙げられます。一般工場用におけるドレンレスエアーの獲得が主な用途となります。

A型はエコノマイザーなしの型式で、省スペースで送気温度が低いことが特徴です。主に、吸湿式除湿機の一次除湿用に使用します。

2.電力費最大80%削減の省エネタイプ:-α°DP型

ハイグロマスター「-α°DP型」は、クーリングタワーによる冷却水を用いて冷却除湿を行う型式。

その特徴はなんといっても、専用クーリングタワーによる冷却水を使用した冷却除湿。そして、それに伴う稼働コストの軽減とドレンレスエアーの獲得です。

外気湿球温度に近い温度の冷却水によって、圧縮空気を冷却。それにより外気温度より少し低い露点温度のドレンレスエアーを使用することが可能になります。

動力はクーリングタワーファンと循環ポンプのみ。そのため、安価なランニングコストで稼働が可能です。一般的な冷凍式除湿機と比較して消費電力を80%の削減することができます。

加えて動力が絞られるため、故障時の復旧が容易な点もメリットとなります。

3.常に安定した低露点エアーを得るなら:T型

チリングユニットで作られた冷水で圧縮空気を冷却し、発生したドレンを分離排出する機構を持つのが、ハイグロマスター「T型」です。

圧力下露点5℃~30℃程度まで、用途に合わせた設計が可能。通過圧損は、初期の0.015MPa以下を長期保持することができ、圧縮機動力費を安価に抑えます。

用途は広く、計装、ニューマチック機器用から大型プラント用空気源、吸湿式除湿機の一次処理用等、多岐に渡ります。

常に安定した露点の清浄乾燥空気を得たい場合、候補に上がる型式です。

4.入口高温送気に対応するなら:IP型

入口高温送気に対応したエアドライヤーが、ハイグロマスター「IP型」。

高温の圧縮空気はエコノマイザーによって予冷され、一次冷却源(冷却水等)による冷却、さらに二次冷却(冷水)を行います。これにより、入口高温送気に対応するのがIP型の特徴です。

凝縮した水分・油分は独自の分離機構により完全に分離・排出された、エコノマイザーで熱交換(加熱)後使用に供されます。

入口高温送気という条件下で、常に安定した露点の清浄乾燥空気を得たい場合に候補となります。

5.圧力下でマイナスとなる低露点のエアーが必要なら:F型

圧力下でマイナスとなる低露点のエアーが必要、かつ吸湿式装置の欠点を排除したい場合、このハイグロマスター「F型」の出番です。

この型番は、圧縮空気中の水分を冷凍機により凍結させて除湿し、低露点を得る冷凍式除湿機。吸湿式装置と同様の露点を、冷却式で得られることが特徴です。

一般的に、圧力下でマイナスとなる低露点のエアーが必要な場合、吸湿式装置が使用されます。しかし、ハイグロマスターF型においては、冷却式で同様の露点を得ることができ、ゲル式装置の欠点を排除した運用が可能になります。

吸湿式ハイグロマスターの特徴と利点

吸湿式ハイグロマスターは、乾燥剤(吸湿剤)により圧縮空気中の水分を吸湿し、低露点の圧縮空気を得るシリーズです。

冷却式では得られない、超低露点の空気を得たい場合に選択肢となる分類で、大気圧露点-80℃程度まで対応した制作が可能です。

乾燥剤の再生方式ごとに、三つの型式をラインナップしています。

1.ヒーター・ブロワーを使用する:C型(加熱再生型)

ハイグロマスターC型(加熱再生型)は、内蔵するヒーター及びブロワーにより作られる熱風によって、乾燥剤を再生する型式。

熱源には電気、蒸気等、工場ユーティリティに合わせた選択・設計が可能なのが特徴です。

また、以下のようなユーティリティの組み合わせによって、さらなる稼働コスト軽減も可能となっています。

・露点温度検知による省エネ切換……低負荷時通気時間の延長(再生回数の減少)
・支給冷水によるプレクーラーの設置……乾燥剤量の低減、大容量化に対応
・支給冷水(冷却水)による再生冷却器の設置……再生用エアーパージゼロ

2.排熱を利用するなら:C型(排熱利用型)

ハイグロマスターC型(排熱利用型)は、コンプレッサーの圧縮熱による高温空気を使用して、乾燥剤の再生加熱を実施する型式。

稼働時に放出される排熱を利用するため、除湿装置としての動力費はほぼゼロで運用できるのが特徴です。また、コンプレッサー側のアフタークーラーの動力費削減にも効果を発揮します。

一般的に、排熱利用型はコンプレッサーと除湿機を1対1の組み合わせで設置する必要があります。しかしハイグロマスターの制御技術であれば、コンプレッサー3台まで1台の除湿装置で対応が可能です。

3.イニシャルコストを抑えるなら:C型(ヒートレス型)

ハイグロマスターC型(ヒートレス型)は、除湿済み乾燥エアーの一部をブローして乾燥剤の再生を行う型式。

本体に付属する補機類が不要のため、C型の中ではもっともイニシャルコストが小さいのが特徴です。

反面、乾燥剤の再生に必要なエアーブロー分を含んだ動力費がかかるため、ランニングコストが大きくなる傾向にあります。

そのため、イニシャルコストを抑えつつ、エアーブローの少ない小型を導入したい場合に最適な選択肢となります。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回は、ハイグロマスターシリーズの大きな分類、冷却式と吸着式の二種類、それらに含まれる型式の特徴と用途について、ご紹介しました。/span>

エアドライヤーの選定は、製品の知識だけでなく、使用環境を正確に調査することも、大変重要。

私たちはお客様ひとりひとりの環境に最も適した製品・設計をご提案し、最大の稼働効率を発揮することを目的としております。

エアドライヤーの導入・切り替えをご検討中の方は、ぜひ一度、お問合せください。

 

おすすめの記事

お問い合わせ
見積り依頼
お問い合わせ