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2024.09.26

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)って何?

こんにちは。墨田トータルサービス株式会社の田邊です。

私たちが専門とする設備である圧縮空気脱湿装置(エアドライヤー)は、製造業における稼働コストに大きな影響を与えます。

今回は、圧縮空気除湿装置とはどんな役割を持つのか、どのような設備なのか、という点について、お話出来ればと思います。

今回の内容を、お問い合わせの際の参考にしていただけましたら幸いです。

圧縮空気脱湿装置の導入・変更をご検討中の方は、以下のボタンからお問い合わせください。

圧縮空気除湿装置(エアドライヤー)とは?

圧縮空気脱湿装置は、動力や塗装、乾燥等、製造業で幅広く使用されている圧縮空気を除湿・乾燥させる設備です。

エアドライヤーとも呼ばれ、日本産業規格(JIS)における定義としては、「水蒸気量を減少させ、出口相対湿度を100%未満にすることで圧縮空気の絶対水分量を低減する装置」とされています。

つまるところ「空気圧縮機(コンプレッサー)で圧縮空気を生成する際に発生する水滴を除去することで、圧縮空気の質を担保し、稼働効率と設備の寿命を高めるための設備」が、圧縮空気除湿装置です。

弊社の取扱製品、ハイグロマスターシリーズも、このエアドライヤーに分類される設備になります。

 

エアドライヤーが必要な理由

しかしなぜ、エアドライヤーが必要になるのでしょうか?

それは先ほど述べたように、圧縮や冷却など、圧縮空気を生成する際に発生する「ドレン」を除去するためです。

空気圧縮機は空気を取り込み、圧縮することで高圧力の空気を生成します。その際に取り込む空気には、窒素や酸素の他、水蒸気が含まれています。

空気を圧縮するとき、含まれていた水蒸気が結露し、水滴となります。これは、圧縮を行うことで体積あたりの水蒸気量が増加し、水蒸気をそれ以上空気中に含むことができなくなるために発生する現象です。

また、寒い日に暖房をつけたときの窓のように、空気を冷却する際もこの水滴は発生します。

この時に発生する水滴のことを「ドレン」と呼び、生産に様々な悪影響を及ぼします。
 

ドレンが生産に及ぼす悪影響

ドレンが生産に与える悪影響のうち、代表的なものとして、設備の寿命低下や、生産ラインでのトラブルが挙げられます。

例えば、ドレンがエアシリンダーやエアモーター、電磁弁(ソレノイドバルブ)等の機器の中にドレンが入り込むと錆が発生する原因となります。この錆は、設備の寿命低下や、動作不良を招く原因となります。

また、塗装に使用する圧縮空気にドレンが入り込むと、その水分が塗装面に付着し、塗装不良を引き起こす場合があります。

他にも、食品関係のラインの場合、ドレンが元でカビや細菌が発生するリスクが増大します。

設備の寿命低下、製造トラブル発生リスクの増大、衛生面の問題。ドレンはこれら様々な問題を引き起こします。

そして、こうした問題の原因となるドレンを除去するのが、エアドライヤーの役割になります。

 

エアドライヤー選定のポイント

1.空気入口温度

空気入口温度とは、コンプレッサーの出口部分の温度のこと。この温度が高いほど、エアドライヤーへの負荷が高くなります。

高負荷である場合装置が大型化していくため、エアドライヤーを選定する上で重要な項目となります。

一般的には、空気入口温度40℃前後が標準とされており、それ以上は高温仕様とされる傾向にあります。

2.空気使用量

空気使用量とは文字通り、空気圧縮に使用する空気の量のこと。使用量が大きいほど高負荷となります。

この場合も装置が大型化するため、選定の際には重要な項目となります。

また、気体は温度や湿度、圧力によって体積が変化するため、「どの状態を基準とするのか」を明確にすることが求められます。

3.圧力

コンプレッサーの圧力が低いほど負荷が高くなるため、この場合も装置が大きくなる要因となります。

注意点ですが、既存のコンプレッサーの低圧力化を行う場合には、事前に十分な調査を行ってください。低圧化はコスト削減に大きな効果を発揮しますが、設置中のエアドライヤー側が対応できない場合があります。

4.露点温度

露点温度とは、空気を冷却していく中で、結露が発生する温度のこと。低露点であるほど負荷が大きくなるため、装置が大型化します。

また、圧力下露点温度が0℃以下の場合は吸着式のエアドライヤーを採用する必要があるため、より多くの運用コストが発生します。反対に、そうした条件が求められない環境の場合、より適切な製品を選定することによって、運用コストのロスを抑えることが可能です。

適切なエアドライヤーを選定し、安定した品質の空気を供給することは、製品の品質向上と、運用コストの軽減に大きく役立ちます。

そのためには、適切な露点温度の見極めが肝要となります。

最後に

生産において、圧縮空気は欠かせないファクターです。しかし、設備の寿命を縮める、生産上のアクシデントが発生する、衛生面での問題が発生する等、生成の過程で発生するドレンにまつわるトラブルと、切り離せない関係にあります。

こうしたトラブルを予防し、設備の寿命を長く、効率的な稼働を実現するためにも、エアドライヤーは必須となります。

弊社では現地調査と分析に基づき、お客様の環境に合わせた仕様設計を行っております。

「どんなエアドライヤーを設置すればいいのかわからない」

といったお声のほか、

「エアドライヤーを設置しているのにドレンが出る」

「ドレンが出て困っているけれど、対処法がわからなくて困っている」

など、様々な声をお聞きします。

こうした悩みをお持ちの会社様、以下のボタンからお問い合わせください。

 

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