独自方式エアドライヤー「ハイグロマスター-α°DP型」の特徴
こんにちは。墨田トータルサービス株式会社の田邊です。
ハイグロマスターは、空気そのものの品質に対する要求水準が高まる中、開発された圧縮空気脱湿脱油装置です。
エアドライヤーとしての性能を極限まで追求し、省エネルギーで高品質な空気を提供いたします。
空気圧システムの故障やトラブルの原因になっていた水分や油分を空気から分離排出することで、清浄な質の高い空気を作り出すことを可能にしました。
今回は、「ハイグロマスター-α°DP型」についてご紹介します。
世界に類を見ない特徴を持つ、クーリングタワー利用による冷却除湿を可能にする本製品が、ぜひとも皆様の課題解決の一助になれば幸いです。
エアドライヤーの導入・変更をご検討中の方は、以下のボタンからお問い合わせください。
ハイグロマスター-α°DP型のコンセプト
弊社取り扱い製品、ハイグロマスターシリーズのうち、専用クーリングタワーを利用する省エネタイプの型式が、「ハイグロマスター-α°DP型」(https://www.hygro.co.jp/products/products02.html)です。
「使用する圧縮空気が外気温度以下まで冷却されていれば、ドレントラブルは予防できる」というコンセプトのもと開発された製品です。
<その特徴は、「専用クーリングタワーによる冷却水を用いた冷却除湿」であること。/span>
外気温度よりも少しだけ低い低露点温度のドレンレスエアーを獲得することで、外気冷却を要因とするドレントラブルを抑制することを可能にしました。
一般的なアフタークーラーとの違いは?
通常、コンプレッサーはクーリングタワーの冷却水を用いて、圧縮熱により上昇した温度を低下させます。この冷却の際に使用される熱交換器が、アフタークーラーです。
ハイグロマスター-α°DP型とアフタークーラー、どちらもクーリングタワーによって冷却を行います。
二つの大きな違いは、「冷却効率」と、「セパレーターの有無」にあります。
一般的なアフタークーラーと比較して、ハイグロマスター-α°DP型はその二つの違いにより、効率よく冷却し、凝縮したドレン(水滴)をセパレーターで確実に分離することでクーリングタワーによる冷却で圧縮空気の除湿を行うことができます。
優れた冷却率・運転コストの大幅削減
ハイグロマスター-α°DP型は、一般的なアフタークーラーと比較して、高い冷却効率を誇ります。
その理由は、冷却水を湿球温度に近い温度で循環させる設計にあります。
一般的に使われるアフタークーラーでは、コンプレッサーとの兼ね合いがあるため、冷却水温度が32°程度になるよう、留める必要があります。
対してハイグロマスター-α°DP型は専用のクーリングタワーを用いるため、冷却水の温度を自由にコントロールできます。一般的なアフタークーラーのように他の熱源機器の冷却水を分岐して使用しないことで、冷却効率に優れた稼働を可能にしています。
加えて、動力はクーリングタワーファンと循環ポンプのみ。ランニングコストを低価格に抑え、万が一の故障時にも、シンプルな構造のため復旧が容易です。
また、ハイグロマスター-α°DP型の熱交換器そのものも、一般的なアフタークーラーよりも高効率なものが使用されています。
こうした理由によって、ハイグロマスター-α°DP型は運転コストを大幅に削減することを可能としています。
一般的な冷凍式・冷却式除湿器と比較して、80%の省エネルギー化、運転動力費は1/3と、大きな効果を発揮します。
専用クーリングタワーによって装置が大型化しますが、それを補って余りある稼働効率を誇るのが、ハイグロマスター-α°DP型の特徴です。
セパレーターでドレントラブルを抑制
ハイグロマスター-α°DP型には、一般的なアフタークーラーと異なり、セパレーターが装備されています。
セパレーターは、冷却によって発生したドレンと、空気を分離する役割を持つ機構。
圧縮空気中の水蒸気が冷却され凝縮すると、霧状のドレンが発生します。この際、一般的なアフタークーラーでは、セパレーターがないため、冷却後の圧縮空気に霧状ドレンが含まれてしまいます。このままですと、冷却した温度=露点温度となることはありません。
ですから、セパレーターを使用せず、アフタークーラーで圧縮空気を外気温度以下まで冷却できても、ドレントラブルを抑制し切るのは困難です。
この点、ハイグロマスター-α°DP型にはセパレーターが具備されているため、ドレンをより確実に分離可能です。
そのため、冷却した温度とほぼイコールの露点温度の圧縮空気を生成することができます。
まとめ
一般工場におけるドレントラブルの多くは、外気による圧縮空気の冷却が要因となっています。
そのため、外気温度以下の露点温度まで除湿を行うことができれば、ドレントラブルを防止することが可能になります。
-α°DP型ハイグロマスターは高い冷却効率と除沫性能に優れたセパレーターにより、外気温度以下の圧力下露点温度を獲得し、ドレントラブルを未然に防ぎます。
高い稼働効率とドレントラブルの防止、この二つを両立することができるのが、ハイグロマスター-α°DP型です。
最後に
今回は、弊社取り扱い製品、ハイグロマスター-α°DP型についてご紹介しました。
外気冷却を要因とするドレントラブルを防ぐことをコンセプトに開発され、世界に類を見ない特徴を持つに至ったハイグロマスター-α°DP型。
専用クーリングタワーによるメリットは大きく、稼働コストを数分の一まで削減するポテンシャルがございます。
世界に類を見ない特徴を持つ、クーリングタワー利用による冷却除湿を可能にする本製品が、皆様の課題解決の一助になれば幸いです。
工場・プラントの生産性向上、稼働の安定化に関する課題をお持ちの方は、お問い合わせください。新規に工業用エアドライヤーの導入をご検討中の皆様だけでなく、既に他社製品をお使いの皆様も、ぜひ一度ご相談ください。